雨が降ればいいのに、なんて思ってみたり

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新しいことをしようとしている。ドキドキしている。


こんなに次の日が怖くて、不安で、でも希望も感じてしまうのはおそらく小学生の運動会ぶりだ。私は応援団に入っていて、生徒会長で、それなのに直前で大怪我をして何も出来ないのが分かっていて学校に、体操着で、足に包帯をして向かった。

運動は昔から得意だったので、最後の運動会、親が見に来てくれるのが嬉しくて張り切っていたのに、と、酷く悲しかった。



生徒会長の挨拶があって、足を引きずりながら壇上に上がり挨拶をした。それで私の役目は終わってしまった。ひと月前から父はこのひだけはやすみをいれてくれていたので、家族揃って昼ごはんを食べた。

父と母は笑いながら「本当に間が悪いなぁ」と私の皿に、好物の卵焼きを乗せてくれた。

悔しさと、悲しさと、嬉しさで泣きながら「おいしい」と言った。父と母は大笑いしていた。


明日は怖い。早く寝よう。早く寝て、明日の私が少しでも楽になるように。

ミルクもシロップも無しにしてね

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「許せないわ」
「私はびっくりの方が大きいの」
「私は許せない。あなたの分まで許さないわ」

 スピーカー越しに聞こえた二人分の声音は怒りを隠す様子はなく、それは私の台風みたいなぐるぐるを長靴ひとつで受け止めてくれた。

悔しいけど、気づかない私が悪いし、何もわからないままいつも通りに振る舞うのも、きっと2人には気に食わなかったはずなのに。

美味しい食べ物と、楽しい計画。お水は全部、笑うときのよだれなんかに全部使われちゃったから、大丈夫。

今日はどうしようかな、愛してる。

白い気配がない

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「まだうんと小さい頃、パンの耳のあの、かたくてむぎゅって噛まなくちゃいけないのが好きじゃなかったの」


「いまはどうなの?」


「今はスーパーのものは相変わらずだけど、茶店やパン屋さんのものなら。寧ろ好んで食べるくらい。大人になったのかな」


「そうだね。味覚はわからないけど、少しずつ。一人で出かけるの好きでしょう」


貴方もね。と言うとにやり、と子供みたいに歯を見せた。

サンドイッチ

 

 

今日始めたのは、どうしてかわからないけどいつかどうしても文字に残しておきたいものを見つけたかったからだと思う。

 

 

特に書くこともないけど、私は美味しいものを食べるのが好きで、作るのはもっと好きです。

 

食べることがつらいときは作ります。作るのが嫌な時はありません。

 

お花屋さん、イラストレーター、ケーキ屋さん、パン屋さん、そしてアパレルの仕事。なりたかったもの、やりたかったことを何一つかなえられないまま大人になってしまった私は、毎日いろんなことに挑戦したい。朝起きて、弁当を作って、化粧をして、仕事して、代わり映えのしない毎日は好きだけど、その中でほんの少し、たとえば食べるものとか。サンドイッチの具を変えてみたり、下瞼のシャドウの色を、少しだけ明るくしてみたり。変化があったらもっと楽しい毎日になる。今でもなんだってできるんだから。